インヴァスト証券のトライオートFXでは、自動売買セレクトというあらかじめ用意されている自動売買ロジックから好きなものを選ぶだけで自動売買を開始できるサービスがあります。
さらに、ビルダー機能を使えば自動売買セレクトのアレンジはもちろん、オリジナルのロジックもつくることができます。
この記事では、ビルダー機能を使って自動売買セレクトの設定をアレンジする方法を紹介します。
ビルダー機能は、トライオートFXリニューアルに伴い7/18から9月中旬まで一時的に使用できなくなります。
予約注文を使うことでビルダー機能が使用できない期間もビルダー機能で作成した自動売買を動かすことができます。
ビルダー機能で自動売買セレクトをアレンジする方法
わたしは自動売買セレクト「ハーフ」の設定を少しアレンジ(利確幅を変更)したものを、4通貨ペア運用しています。
4通貨ペアのデフォルト設定値は次の表になります。(2020年7月時点)
2020年7月時点のデフォルト設定値(取引数量1000通貨単位)
米ドル/円 | スイスフラン/円 | ユーロ/英ポンド | 豪ドル/NZドル | |
売りレンジ | 114.5~ 107.7円 | 116.6~ 111.0円 | 0.943~ 0.879英ポンド | 1.112~ 1.058NZドル |
買いレンジ | 107.5~ 100.7円 | 110.8~ 105.2円 | 0.877~ 0.813英ポンド | 1.056~ 1.002NZドル |
売り注文本数 | 35本 | 29本 | 33本 | 28本 |
買い注文本数 | 35本 | 29本 | 33本 | 28本 |
ポジション間隔 | 20pips (20銭) | 20pips (20銭) | 20pips | 20pips |
利確幅 | 20pips (200円) | 20pips (200円) | 20pips | 20pips |
スプレッド | 0.3pips | 2pips | 1.9pips | 5.8pips |
1往復あたりの 取引コスト | 4.3pips (43円) | 6pips (60円) | 5.9pips | 9.8pips |
利確幅を変更した理由はこちらの記事で解説しています。
利確幅を変更するアレンジをやってみる
米ドル/円を例に、利確幅をデフォルトの20pipsから40pipsに変更するアレンジの方法を解説します。
まず自動売買セレクトのトップ画面の上部にあるビルダーを選びます。
「FXで作る」→「マルチカスタム」→米ドル/円と選んでいきます。
次に設定画面ですが、上にある表の通りに入力していきます。
スクショしたのでこれの通りに入力すればOKです。


売買:買いか売りのどちらから入るかを指定します。
レンジ幅:レンジの「上限ー下限+ポジション間隔」を入力します。
ポジション間隔分を足す必要があります。
107.5-100.7+0.2=7円(=700pips)
本数:35本を入力します。「レンジ幅÷本数=ポジション間隔」です。
数量:1000を指定します。
スタート価格:「価格指定」を選択し、買いの場合買いポジションの上限値、売りの場合売りポジションの下限値を入力します。
OCO:OCO注文の指定ができますがハーフの再現では使用しません。
利確幅:40pipsを入力します。20pipsとすれば自動売買セレクトのデフォルト設定と同じになります。
損切り:損切り値を指定できます。今回は指定しません。
フォロー値:決済後の順張り方向のエントリー条件です。ハーフの再現では指定しません。
カウンター値:買いの場合-40pips、売りの場合+40pipsを入力します。利確幅と同じ幅にします。
利確幅とカウンター値を両方20pipsにすれば自動売買セレクトのデフォルト設定と同じになります。
カウンター固定:チェックを入れます。チェックを入れることで、次のエントリー価格が固定されます。
買い条件の入力が終わったら「追加する」を押し、売り条件を入力します。
売り条件も「追加する」を押し、「注文」タブに両方追加されているのを確認したら「シミュレーション」ボタンを押しましょう。

するとシミュレーション結果が表示されます。画面下部の表を確認し、条件が合っているか最終確認をしましょう。
良ければ「カートに入れる」を押せば完了です。
カートでシミュレーション結果を確認する
利確幅を変更したことで、シミュレーション結果がどう変わったか見てみましょう。
まずは自動売買セレクトそのままの場合

利確幅を40pipsに変更した場合

期間総合損益は約+26万円から約+31万円に、収益率は+102.88%から+120.26%に改善しました。
もちろん利確幅の変更のほかにも色々できます。
ビルダーを使った自動売買セレクトのアレンジ例
同じ資金でリスクを下げたい場合
レンジ幅とポジション間隔を広げましょう。
上の例の米ドル/円ハーフなら、レンジ幅を1400pips、スタート価格を買い107.4円、売り107.8円に変更すればレンジ幅とポジション間隔が倍になります。
本数が同じなので必要証拠金は変わらずリスク半分になります。
たとえばレンジ中央の107.6円から100円まで急落した場合、自動売買セレクトの設定は含み損143,500円ですが、このアレンジ設定は72,200円に緩和されます。
リターンも減りますが、想定レンジを倍に広げているのでレンジアウトしにくくなります。
仮に相場が100.7円以下(または114.5円以上)になった場合、自動売買セレクトの設定ではレンジ内に戻るまで取引が止まりますが、このアレンジ設定なら取引が続けられます。
同じリスクで半分の資金で運用したい場合
本数を半分にしましょう。
この場合ポジション間隔そのままでレンジを狭くするか、レンジそのままでポジション間隔を倍が考えられますが、後者をおすすめします。
米ドル/円なら、レンジ幅を680pips、本数を17本にすればポジション間隔40pipsになります。(35本は2で割り切れないので17本にしてレンジ幅も変えます)
本数半分なので必要証拠金半分、リターンも半分になります。
80pipsに広げればさらに半分になります。ただ広げすぎると約定されにくいので、すこし退屈かもしれませんね。
ビルダー機能はほかにも色々なアレンジができますし、新ロジックをつくることもできます。
使いこなせればとても便利なので、ぜひ使い方を覚えておきましょう。
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