2020年9月26日からトラリピで豪ドル/NZドルペア(オージー・キウイ)の取り扱いが開始されました。
国内のリピート系FX自動売買サービスで豪ドル/NZドルペアを運用できるのは多くありますが、利確幅とトラップ幅を個別に設定できるのはトラリピとトライオートFXだけです。
そこで気になってくるのが、トライオートFXとどちらが良いのかという点ですね。
わたしはトラリピとトライオートFXで、ほぼ同じ設定で豪ドル/NZドルペア運用していますので、この記事では実際に運用した成績を比較してみます。
トラリピとは
トラリピはFX自動売買として一般的な用語になっていますが、本家はマネースクエアのFX自動売買サービスです。リピート系と呼ばれるFX自動売買を行えます。
○○円になったら買って、そこから○○円上がったら売るという新規注文と決済注文をひとつにした「イフダン」を繰り返す「リピートイフダン」を、罠を張るようにレンジに敷き詰めたのが「トラップリピートイフダン」=「トラリピ」です。
稼働させてしまえばあとはチャートにはりつくことなく自動で取引をしてくれるので、サラリーマンのような裁量トレードの時間がなかなかとれない方でもFXによる資産運用ができます。
トライオートFXとは
トライオートFXはインヴァスト証券のFX自動売買サービスです。
こちらはビルダー機能でより高度な自動売買が設定できます。トラリピも設定できますし、レンジ追尾型の自動売買も設定できます。
高機能な分相場への理解もある程度必要なので、どちらかというとシステムトレードのような感じですね。
トラリピとトライオートFXの違い
トラリピとトライオートFXはどちらも一長一短なので単純な比較はできませんが、豪ドル/NZドルをトラリピ運用するという条件なら比較できます。
同じ通貨ペアをトラリピ運用するならコストだけを気にすればいいので、コストを比較してみます。
豪ドル/NZドル運用コスト比較
スプレッド | 手数料 | 実質コスト | スワップポイント | |
トラリピ | 3pips(変動制) | 無料 | 3pips | 売り-5円/買い-10円 |
トライオートFX | 5.8pips(原則固定) | 往復4pips | 9.8pips | 売り-7円/買い-14円 |
手数料は1000通貨当たり
スワップは10000通貨当たり(1NZドル70円換算)
こうしてみるとトラリピは後発なだけあって取引コストの安さが際立ちますね。さらに、トラリピは期間限定でスワップ0円なのでスワップでも有利です。
トラリピがコストで有利ということは、まったく同じ設定で運用すればトラリピのほうが優秀な成績になるはずです。
実際の運用成績
運用中の設定
トラリピ | トライオートFX | |
売りレンジ | 1.117~1.059NZドル | 1.112~1.058NZドル |
買いレンジ | 1.057~0.999NZドル | 1.056~1.002NZドル |
トラップ幅 | 20pips | 20pips |
トラップ本数 | 30本ずつ(計60本) | 28本ずつ(計56本) |
利益金額 | 30pips | 50pips |
トライオートFXの設定は自動売買セレクトの「ハーフ」そのままのレンジとトラップ幅で、利確幅のみ変更しています。
トラリピはトライオートFXの設定とほぼ同じですが、トラップ位置を10pips上にずらしています。また、レンジも上下に少しだけ広げ、トラップ数を30本としています。
同時運用でトラップ幅10pipsになるように設定しました。
利確幅はトラリピは単純にコストの10倍、トライオートFXは利確幅+コストが過去1年のATRとほぼ同じ(60pips)になるように設定しています。取引コストは利確幅が広いほど気にならなくなるため、広めの利確幅にしています。
結果的にトラリピで細かい値動きを拾い、トライオートFXで大きめの波を狙う設定になりました。
比較するなら完全に同じ設定にするべきですが、実弾運用な以上少しでも利益を出せるようにしています。
現在までの運用成績
今週の取引損益 | 今週のスワップ損益 | 今週の決済回数 | 通算実現損益 | 通算決済回数 | 評価損益 | 実質損益 | |
トラリピ | 627円 | 0円 | 3回 | 4393円 | 21回 | -2786円 | 1607円 |
トライオートFX | 0円 | 0円 | 0回 | 4479円 | 14回 | – | – |
実現損益推移

実現損益:取引損益(スワップ損益を除く決済益)+スワップ損益
トライオートFXは9/26以降の成績です。
トライオートFXで9/26以降に豪ドル/NZドルだけで発生した評価損益を出すのは難しいので、評価損益はトラリピのみ載せています。
6週目の11/2週はトラリピが+627円、トライオートFXが+0円でトライオートFXが決済0回の一方トラリピが3回決済されました。
先週までの下落相場では利確幅が広いトライオートFXが大きな利益でしたが、今週のような仕掛けと逆行する相場では利確幅を狭くしているトラリピが有利ですね。
トライオートFXで利確幅を狭くするとコスト比が大きくなり効率が悪いので、細かい利確を繰り返すならスプレッドが狭いトラリピの方がおすすめです。
トライオートFXで運用するなら利確幅を広くとった方が良いですね。トラリピは運用できるペアがクロス円に偏っているので、リスク分散を考えるならトライオートFXでの豪ドル/NZドル運用も十分ありだと思います。
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